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「うすくちしょうゆ」は、色がうすいのでそう呼ばれています。それに、味も「こいくち醤油」より塩分が1割程度多く、原料は、大豆、小麦は同じですが、米を使っています。
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調理用、卓上用で馴染みのある「濃口しょうゆ」、色をうすくするために濃口より塩分を約1割多く使用した「淡口しょうゆ」、濃厚なうま味と独特の香りが特徴の「たまりしょうゆ」、塩水の代わりにしょうゆで仕込む別名「甘露しょうゆ」といわれる「再仕込みしょうゆ」、主に小麦で造られている「白しょうゆ」の5種類があります。それぞれの特徴をいかして様々な使い方があります。
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原料の大豆は丸大豆を使ったものと、脱脂加工大豆を使ったものがあります。しょうゆのボトルに貼ってあるラベルの原材料名のところに、脱脂加工大豆ではなく大豆と書いてあれば、丸大豆醤油です。加工する際のコストがかかるため価格も少し高めです。丸大豆の場合、グリセリン値(甘味成分)が2.2〜3あり独特の甘味を感じます。
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■本醸造方式
しょうゆの伝統的な製造方式。蒸した大豆(脱脂加工大豆)と炒った小麦をほぼ等量混合し、種麹を加えて「麹」を造ります。これを食塩水と一緒にタンクに仕込んで「諸味」を造り、撹拌(かくはん)を重ねながら約6〜12カ月ねかせます。麹菌や酵母、乳酸菌などが働いて分解・発酵が進み、さらに熟成されてしょうゆ特有の色・味・香りが生まれます。
■混合醸造方式
「諸味」に大豆(脱脂加工大豆)のたんぱく質を加水分解してつくったアミノ酸液(または酵素分解調味液、または発酵分解調味液)を加え、熟成させます。 アミノ酸特有のうまみを生かしたしょうゆで、地域によってはこの特徴が好まれます。
■混合方式
「本醸造しょうゆ」(または混合醸造しょうゆ)に大豆(脱脂加工大豆)のたんぱく質を加水分解してつくったアミノ酸液(または酵素分解調味液、または発酵分解調味液)を加えてつくります。 アミノ酸特有なうま味を生かしたしょうゆで、地域によってはこの特徴が好まれます。 -
しょうゆは比較的長く保存できる調味料です。ボトルのラベルには、開栓しないで品質保持できる期限が書かれています。しょうゆの賞味期限は、しょうゆの種類と容器によって違い、長いもので2年、短いもので1年です。PETボトル容器より、ガラスや瓶、また冷蔵庫に入れておくと長く保存できます。
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空気と触れることで酸化反応がおこり、ふたを開けると徐々に色が黒ずみ、香りや味が劣化していきます。温度の高いところも劣化の原因になります。開栓後は、冷蔵庫の中に保存することと、なるべく1ヶ月以内に使い切ることが美味しくいただけるコツです。
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しょうゆ造りに欠かせないものが「麹菌」です。一見、菌という字がついているとパンに付着する青カビのようなものをイメージするかもしれませんが、菌には良い微生物と悪い微生物があります。麹菌は、人間に役立つ、食べ物を美味しく、栄養満点にしてくれるすばらしい微生物なのです。その微生物の力を借りて発酵させた食べ物のことを「発酵食品」といいます。しょうゆの他に、味噌や、お酢、納豆、日本酒、チーズ、ヨーグルトなどがあります。
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しょうゆの表面に浮いた白いものは、カビです。これは酵母の一種で、健康に害はないので、ペーパータオルなどで濾せば、使うことができます。ただし、風味は落ちているので、火を通して早めに使ったほうがいいでしょう。
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一般的にしょうゆの色は赤みがかった透明な褐色です。この色はアミノ酸と糖分が結合してできます。この美しい色を称して「むらさき」の異名をもちます。
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原料である大豆と小麦を、麹菌をはじめとする微生物の力のみで醗酵・熟成させて醸造した本醸造しょうゆのうち、醸造を促進するための酵素や食品添加物を使用しないものにだけ「天然醸造」の表示ができます。これは、しょうゆの品質表示基準で定められています。
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